3月初旬、児童養護施設に暮らす子どもたちへの伴走支援プロジェクト「JUMP」の活動を担う大学生サポーター研修を実施しました。

「心地の良い関係性ってなんだろう?」
この問いから始まる2日間。
児童養護施設で暮らす子どもたちの“今”に寄り添う大学生サポーターが、実際に施設で活動をする前に学び、考え、仲間と出会う大切な時間です。
JUMPプロジェクトは、大学生が“お兄さん・お姉さん”のような存在として子どもたちと関わり、学習や遊び、日常の時間を共に過ごす取り組みです。
目指しているのは、子どもたちが
「自分には応援してくれる人がいる」と感じられること。
そして将来、その子どもたちがまた誰かを支える存在となり、次の世代へとつながっていく“循環型コミュニティ”です。
今年も関東首都圏の大学生から多数の応募があり、選考を経て、新たな大学生サポーターが決定しました。
活動開始に向け、2日間にわたる研修が行われました。
【1日目:自分を知り、相手を知る】
初日は大学生同士の初対面。
会場には少し緊張した空気が流れていました。
アイスブレイクでは「実は〇〇な、〇〇です」というテーマで自己紹介。
“意外な一言”に笑いが生まれ、少しずつ場の空気がほぐれていきました。
その後は、弊団体の紹介やこのプロジェクトの背景や活動の目的を共有。
児童養護施設の子どもたちを取り巻く環境や、大学生サポーターの役割について理解を深めました。
続いて行われたのは自己理解ワーク。
性格診断を行い、改めて自分自身を知ります。そして、自分の強みや弱みを書き出し、他者へ共有しました。
お互いの違いを知ることで、新しい気づきが生まれていきました。
次のセッションでは、「心地よい関係性」について考えました。
人によって
・楽しいことを共有することで安心する
・自分がリラックスできることで安心する
など、安心の形はそれぞれ違います。
児童養護施設で出会う子どもたちも同じです。
すぐに心を開かないこともあるかもしれません。
でもそれは拒絶ではなく、自分を守るための行動かもしれません。
大切なのは
「自分の心地よさが、相手の心地よさとは限らない」
という感覚。
その感覚を大学生同士が共有することで、改めて体感することが出来ました。

後半では、関係性におけるパーソナルスペースや境界線について学びました。
共感し、寄り添うことは大切ですが、相手の感情をすべて背負う必要はありません。
「私は私、あなたはあなた」
そう境界線を大切にすることが、長く関わり続けるための土台になります。
子どもたちがつらい時に頼ってくれることで
「自分が救わなきゃ」
「自分しかいない」
と背負いすぎることは、境界線が曖昧になっているサインだと伝えると
大学生らも、ハッとした表情を見せていました。

最後は、一日の振り返り。
それぞれが
「ここに来るまでの自分:過去」
「今日感じたこと:現在」
「これからやりたいこと:未来」
を言葉にし、初日の研修は終了しました。
【2日目:子ども理解と現場での行動・責任を学ぶ】
2日目は、実際の活動を見据えた実践的な研修です。
アイスブレイク「YES And」では、相手の話を肯定しながら話題を広げていくコミュニケーションを体験。
自然と笑いが生まれ、前日の緊張はすっかりなくなっていました。

最初のセッションでは、児童養護施設の基礎知識や、入所児童の特性について学びました。
施設で暮らす子どもたちは、それぞれ異なる背景を持っています。
発達特性がある子・愛着に不安を抱えている子。
距離感がつかみにくかったり、急に甘えてきたり、逆に冷たい態度をとることもあります。
それは、「関係が壊れないか確かめている」行動や特性かもしれません。
大学生サポーターに求められるのは、
理解し、尊重し、関わり続けること。
簡単ではありませんが、その姿勢こそが子どもたちの安心につながります。
続いて、個人情報の取り扱いと来訪マナーについて確認しました。
子どもたちの情報はとても大切なものです。
連絡先の交換やSNSでのやり取りなど、年齢の近い大学生だからこそ起こりやすい場面も想定しながら、活動のルールや連絡の流れを共有しました。
また、施設を訪問する際の服装や行動、守るべき禁止事項についても確認。
子どもたちや施設との信頼関係を守るための基本を学びました。
その後は、実際の活動の流れについて説明。
子どもたちと行う遊びや学習支援、活動前後の準備や振り返りなど、大学生サポーターとしての役割を具体的にイメージしていきます。

【交流会:仲間と出会う時間】
研修の最後は、2025年に活動している大学生も参加し、総勢20名で交流会を行いました。
活動を経験している大学生が活動内容の共有や活動を通して変化したことを共有。

「なんでこの活動に参加したの?」
「活動してみてどうだった?」
そんな会話から始まり、
活動の中で感じた葛藤や、子どもとの関係の変化、
そして自分自身の成長についても語られていきます。
はじめは少し遠慮がちだった会話も、
気がつけば将来の夢や趣味の話まで広がっていました。
特に驚いたのは、2025年活動大学生サポーターの成長でした。
場を回すリーダーシップはもちろん、他者の話を丁寧に傾聴し、共感する姿に、驚かされました。彼らの存在に、新規の大学生もすぐに打ち解けることができ、場はすぐに和みました。
この時間を通して生まれたのは、
「一緒に活動する仲間」という感覚。
大学も学年も違う仲間が、同じ想いでつながる瞬間でした。



未来へつながる一歩
2日間の研修を通して、大学生たちは
自分を知り、他者を知り、
そして他者との関係を育てていくことの大切さを学びました。
一緒に遊び、笑い、時には悩みながら、
少しずつ信頼関係を築いていくこと。
その積み重ねが、子どもたちの安心となり、
そして大学生自身の成長にもつながっていきます。
JUMPプロジェクトは、
児童養護施設で暮らす子どもたちと大学生、
そして大学生同士の出会いをきっかけに、
人と人との温かなつながりを育てていく取り組みです。
この輪が、これからも多くの人へ広がっていくよう、
私たちピースワラベは、大学生たちとともに歩み続けていきます。
大学生サポーターの活動が、これからも子どもたちの未来につながっていくよう、
皆さまの温かいご関心とご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

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